どう響くか
キーがCなら C → G → Am → F。明るいコードで始まり、3つめのⅥm(Am)で一度だけ陰り、Ⅳ(F)で持ち直して先頭へ戻ります。4つのうち3つが明るいコードなので全体としては開けた印象ですが、Ⅵmが1つ挟まることで単調にならず、感情の起伏が生まれます。
最後のⅣ(F)から先頭のⅠ(C)への戻りは、Ⅴ(G)からⅠへ戻るときのような強い引力はなく、ふわりと着地します(変終止と同じ動きです)。角が立たないぶん、何周しても疲れません。
どこで使われるか
洋楽のヒット曲で極めて多く使われている進行で、これだけで多数の曲をつなげて演奏する動画が話題になったこともあります。
Green Day「When I Come Around」やThe Beatles「Let It Be」など、時代を問わず使われ続けています。ポップパンク、アリーナロック、ポップスと幅広く、明るく開けた雰囲気を作りたいときの第一候補です。
小室進行(Ⅵm-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ)とは使っている4つのコード自体は同じですが、つながる順序が違います。小室進行はⅤ→Ⅰでがっちり着地して曲が締まるのに対し、こちらはⅣ→Ⅰがふわりと軽く、次の周へ流れていきます。
暗く始めてしっかり終わりたいなら小室進行、明るく始めて軽やかに回したいならこちらを選ぶ、という使い分けができます。
落ち着いた曲にも使える
明るい響きの進行ですが、テンポを落として静かに弾けば、バラードのような落ち着いた曲にも向きます。同じ4コードでも、強く刻むか、ゆったり伸ばすかで表情が変わるため、コードの並びだけで曲の雰囲気が決まるわけではありません。
先ほどの「Let It Be」もゆったりした曲です。ボブ・マーリー「No Woman No Cry」は、C・G・Am・F の4コードを繰り返す曲として知られています。アデル「Someone Like You」のサビは、キーAの A・E・F♯m・D で、この並びと同じです。
ギターで弾く
キーを選ぶときは、押さえやすさが目安になります。キーGなら G・D・Em・C で、4つとも開放弦を使うオープンコードです。キーCの C・G・Am・F でも弾けますが、F が人差し指で押さえるバレーコードになります。難しいときは、F の代わりに Fmaj7 を使う手もあります。
始める位置を変える
4つのコードを回すとき、どこから始めるかで、入り方の表情が変わります。Ⅰから始めると、最初から明るく開けて入ります。
同じ4つをⅥmから始めると、陰りから入って、3つめのⅠで開けます。
曲のどこに置くか、どんな気分で始めたいかで、始める位置を選べます。
派生形
ベースの下降を挟む
2番目のⅤ(G)を「Ⅴ/7」という分数コード(ベース音だけB音にする)に変えると、最低音が C → B → A → F と、こちらも一段滑らかに動きます。丸サ進行やカノン進行と同じ、ベースを半音・全音ずつ動かして繋ぎ目を目立たなくするやり方です。
コード自体はほとんど変わらないので響きの違いは控えめですが、ベースラインだけを聴くと表情の違いがはっきり分かります。